第四回

「ビール嫌いの人にこそ勧めたい!」

泡盛子のクラフトビール放浪記

ランチタイムからカフェタイム、もちろんディナーまで、終日クラフトビールが味わえる貴重な一軒。木屋町通も御池から上は昼夜とも落ち着いた雰囲気で、オトナが自由な時間を過ごすのに最適です。開放感のある店内から外の景色を眺めつつ、まったりと昼下がりのビールを楽しむなんていかがですか?

以前は『メリーアイランド』という名で広く親しまれていた店が、2年前のリニューアルを機にクラフトビールも多数扱うようになりました。「以前は海外のクラフトビールも扱っていたのですが、今は国産しばりで9種類のタップを備えています」とスタッフの大切秀紀さん。全国約20のブルワリーから直接樽を仕入れているのだそう。それって下世話な話ですけど、送料とか大変やったりしないんでしょうか。「あはは、そうですね。でも、なにより造り手から直に『今度のはこんなビールで』なんて話が聞けるのがいいんです。お客さんにもいろいろ伝えられますしね」。

泡盛子のクラフトビール放浪記
泡盛子のクラフトビール放浪記

「僕自身、最初は『クラフトビールって何やねん?』という感じやったんです。でも、飲み続けるほど、知るほどに、いろーんな味があるんやなぁとハマってしまいまして」。ブルワリーごと、銘柄ごとに十人十色どころじゃない個性があって、それは「うまい、まずい」ではなく、個人の嗜好に合う合わないかだと大切さんはいう。この味の幅広さこそが魅力で、だからこそ「ビールが嫌いやという人に勧めたい」とニンマリ。「一般的なビールが苦手な人って、炭酸がキツイとか苦みがイヤ、ってことが多いでしょう。でも、クラフトビールならそうじゃない味もたくさんある。それをちゃんと勧めてあげて、好みの味に巡りあってほしいと思うんです」。
それって、とても素敵な発想ですね。たしかに、ビールはこんな味やと決めてかからずにチャレンジすれば、未知の美味に出合える可能性大! 

泡盛子のクラフトビール放浪記

この日いただいた4種類のクラフトビールも実に個性豊かでした。
「ゴールデンドラゴン」(伊勢角屋麦酒)はしっかりした苦みにキレッキレの爽快感、「スルガベイインペリアルIPA」(ベアードビール)は香りとほどよい苦みが一口で花火のように花開く感じ。ほのかな青バナナの香り心地よく飲み飽きない「ヴァイツェン」(富士桜高原麦酒)、ぶっそうな名前ながら、ビターさと甘味のバランスが絶妙でグッとハマった「デストロイ・エンジェル」(一乗寺ブリュワリー)。
しかし、短時間で飲むと満腹感がすごいっす、クラフトビール。それだけ濃厚ってことなんでしょうね。

泡盛子のクラフトビール放浪記

さて、こちらは「ガストロパブ」を名乗るだけに凝った料理も充実。名物のひとつフライドポテト(L900円)は、一度ベイクドポテトにして粗熱を冷ましてから揚げるという、ひと手間、ふた手間をかけてあります。それだけに味わいも格別! 芋の甘味が凝縮され、塩味がそれを引き立てるのが絶妙です。ほくほくむっちりとした食感もすごい。いろんなメニューがあるので迷うでしょうが、まずはこれ必食です!

店舗情報
店舗情報
  • GASTRO PUB TADG'S
  • 住所:京都市中京区上樵木町498
  • (木屋町通御池上ル)
  • 電話:075-213-0214
  • 営業時間:11:30~23:00
  • (Lunch 11:30-14:30)
  • (food L.O.22:00)
  • (Drink L.O.22:30)
  • 定休日:なし
店主からひとこと

店主からひとこと

まずは一度クラフトビールにチャレンジしてみてください。初めてでも。お好みの味が見つかるようにゆっくりお話しさせていただきますよ~。2カ月に1度、店内でビアフェスもやってます!

泡盛子のクラフトビール放浪記

☆泡からひとこと☆

気軽なカフェ感覚でさらっとクラフトビールを楽しめる空間がいいですね。誰を案内しても喜ばれそう。
スタッフがトーク上手なので、クラフトビールって何?という人も安心して身を任せられると思います。

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